橋本尚文大使 着任のご挨拶
平成30年8月27日
皆さまこんにちは。
8月27日にバグダードに着任しました。ちょうど10年前に次席として勤務したことがあり,今回は2度目のイラク勤務となります。
イラクとの縁は深いもので,遡りますと,1990年代半ばには外務省においてイラクを担当する課の総括を、また,2004年10月に日本政府が主催したイラク復興支援のための東京会合の準備・開催の責任者を務めました。
2008年9月からの前回のイラク勤務の頃は,イラク戦争後の治安改善が徐々に前進し始め,翌2009年6月に米軍戦闘部隊の撤収が開始され,イラク側が主体となった治安維持活動が始まった頃でした。当時、日本としても,こうしたイラク自身による国造りの取組みを後押しすべく,約17億ドルに上る無償資金・技術協力支援に加え,電力,運輸,石油,灌漑等の分野で円借款支援を開始し,2009年5月時点で12案件(総額約24.3億ドル)の円借款に関する交換公文を締結しました。 こうした支援は,単に資金供与のみならず,日本企業の技術の活用や自衛隊の派遣等,日本が官民一体となってイラク国民一人一人に寄り添うものでした。
その後ISILによりイラクの復興は一時停滞せざるを得ませんでしたが、国際社会の支援も得て、イラク政府・国民が一致団結しこれに対処したことで、再び復興を大きく前進させる環境が回復されてきています。今こそ,イラクは,2003年以来取り組んできた復興の道に立ち戻り,これまでの課題を克服して、戦後復興を成就させる好機を迎えているといえます。
日本政府は当初より,豊かで安全な民主的国造りに向けたイラク政府及び国民の努力を,人道・安定化支援やインフラ復興のための円借款の実施などを通じて支援していく立場であり、これは大使が交代しても継続していきます。私も,歴代大使の実績を踏まえ,来年2019年に迎える日・イラク外交関係樹立80周年も契機としつつ,先に述べた開発協力に止まらず,政治,文化,経済分野等の幅広い分野で,二国間関係を更に拡充する努力を続けていきたいと思います。
駐イラク日本国大使
橋本尚文
8月27日にバグダードに着任しました。ちょうど10年前に次席として勤務したことがあり,今回は2度目のイラク勤務となります。
イラクとの縁は深いもので,遡りますと,1990年代半ばには外務省においてイラクを担当する課の総括を、また,2004年10月に日本政府が主催したイラク復興支援のための東京会合の準備・開催の責任者を務めました。
2008年9月からの前回のイラク勤務の頃は,イラク戦争後の治安改善が徐々に前進し始め,翌2009年6月に米軍戦闘部隊の撤収が開始され,イラク側が主体となった治安維持活動が始まった頃でした。当時、日本としても,こうしたイラク自身による国造りの取組みを後押しすべく,約17億ドルに上る無償資金・技術協力支援に加え,電力,運輸,石油,灌漑等の分野で円借款支援を開始し,2009年5月時点で12案件(総額約24.3億ドル)の円借款に関する交換公文を締結しました。 こうした支援は,単に資金供与のみならず,日本企業の技術の活用や自衛隊の派遣等,日本が官民一体となってイラク国民一人一人に寄り添うものでした。
その後ISILによりイラクの復興は一時停滞せざるを得ませんでしたが、国際社会の支援も得て、イラク政府・国民が一致団結しこれに対処したことで、再び復興を大きく前進させる環境が回復されてきています。今こそ,イラクは,2003年以来取り組んできた復興の道に立ち戻り,これまでの課題を克服して、戦後復興を成就させる好機を迎えているといえます。
日本政府は当初より,豊かで安全な民主的国造りに向けたイラク政府及び国民の努力を,人道・安定化支援やインフラ復興のための円借款の実施などを通じて支援していく立場であり、これは大使が交代しても継続していきます。私も,歴代大使の実績を踏まえ,来年2019年に迎える日・イラク外交関係樹立80周年も契機としつつ,先に述べた開発協力に止まらず,政治,文化,経済分野等の幅広い分野で,二国間関係を更に拡充する努力を続けていきたいと思います。
駐イラク日本国大使
橋本尚文